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日々の独り言。
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Fake買いましたー。予約してなかったけど仕事帰りに寄った近所の本屋でラス1。
まだ読んでないですけども。
…え、っと。初めて出たのって、2009年? …月日の流れが速すぎて怖い。
あの時のわくわくを思い出しますねー最後のキャラメイクのページとかとても滾りまくりました。
滾った結果の主人公エミヤシロウで書いてサイトにあげたんですよね。
戦闘シーンとかマスター同士の絡みとか、場面場面は妄想したものの壮大な群像劇なんてものは到底書き上げられない根気と妄想力の無さに手を付けないまま放り投げたんですけど。
何か。供養というか。
自己満足の極みですが「こんなん考えてたんすよーうぇっへへw」ってことで投げます。






「マスター。令呪の仕様を要請する」

シロウが呟く。その言葉に呼応するように彼の背の令呪が起動し魔力を滾らせた。
対峙した敵が目を見張る。シロウは己をマスターだと名乗った。その手には確かに令呪を見た。その彼が今、一体誰を、何と呼んだのだ?
見渡せど誰もいない。けれど見渡す景色が色を亡くし始めていく。

「―体は剣で出来ている」

敵にとっての異国の言葉は、魔術を行使するためのものだ。
静かな、けれど重くよく通る声。ひしひしと空気を侵食し、彼の為の世界へと変貌していく。
軋みを上げる空を見上げれば赤茶けた歯車が火花を降らす。一歩でも踏み出せば地表を覆い乱立する剣に触れてしまいそう。

「―――」

疑問を問う声は熱風に掻き消える。
それでも、シロウはその意を汲みあげた。

「俺は、この偽りの聖杯戦争に招聘された偽りのマスターだ、と名乗ったな」

外から無理やり押し込めたようなイレギュラーな参戦。シロウが担ったのはマスターの役割と、けれど同時に空席となったあるクラスのサーヴァントでもあった。

「オレは偽りのサーヴァント」

それはかつて戦場である契約を果たしたシロウにしか知覚出来ない。この地に入ると同時に内側で、意識の奥底で交わされ、この聖杯戦争の参加者の誰にも察知しえない事象だった。
死後を預けるという契約を前倒しにすることをシロウは了承している。人を助けることが出来るというのなら、シロウにそれを拒む理由など無かった。人を助け続けなければならない、それをシロウが己に科した。
この聖杯戦争は、世界から厭われた。そうしてシロウは使わされたのだ。
霊長の意志をマスターとし、一画の令呪でのみ己をサーヴァントとして行使しうる仮初のマスターとして。

「クラスはセイバー。守護者だ」

尚も敵は口を開く。何を言っても全ては熱風と軋む金属音にかき消されて消える。もはやシロウがそれに応えることはなく。
展開した固有結界の中心に君臨した、両の手に剣を構えた。




偽物の聖杯戦争は 何もかもが嘘に塗れていた。

紛い物の土地の管理者
偽物の聖遺物に喚ばれた殺人鬼
模造品作りの名手
生者のように振る舞う死者
死者の如くに眠る生者
人の形を模した泥人形

嘘偽りに詐称と偽証。虚偽と虚構を混ぜ合わせては更なる仮構に法螺を重ねて果てしない。何もかもがどうしようもなく歪んで曲がって絡んでは目も当てられない様相の喜劇的にも程がある。
彼は思う。

願わくは
この終幕だけは どうか嘘ではありませんように

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