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日々の独り言。
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こんばんわ。今夜のハガレンステイナイトです。
…前回書いたときに素でナチュラルに弓士していた事に後々気付き「…あれ? 何か、良いのかコレ?」とか狼狽えましたが、まぁ、…多分ココ見る人は了承しているものとして突っ走ります。ゴーサインも出ましたし。
ちなみに今回はそうするつもりは無いけれども、ハガレンのカップリングでは大豆が好きです。最近見てないけれども。アニメもやってるし、再燃するなぁと思ったけれど、なかなか…。

余談ですが武装弓さんとエドが並んだらものすごく赤そうですよねっ。
はいはい。では、以下小話です。


「げ」

路地裏から広い通りに出た途端。短く呻いたのは少年だった。
通りは無惨なモノだった。地面を這う弾痕。壁に残る罅割れ。隆起した路地のタイルが棘を作り、ソレが砕けたのか派手につぶてを撒き散らしていた。
一番酷いのが大きな穴。5メートル四方はあろうかという大穴が道を穿ち、その奥には光の届かない暗闇が鎮座していた。どうやら地下水路があるらしい。
しかし少年が見たのはそれらではなく、その周辺に群がる制服姿の男達の中心にいるある人物だった。

「あぁ、鋼の。無事だったか」

「…大佐、何でこんなところにいんだよ」

「何、君が傷の男を追い詰めていると聞いたのでね。先回りをして手柄を頂こうと思ったんだが、あいにく地下に逃げられたよ」

大穴を指しながら何の悪びれもなく大佐と呼ばれた人物はにこやかにそう言いきった。少年から立ち上る黒いオーラを鎧がなだめて止めさせた。

「ところでそちらは?」

大佐が四人に気付く。その中でアーチャーを目にした瞬間、僅かに表情を硬くした。

「…何か?」

「巻き込んだ一般市民だ。…イシュヴァール人じゃない」

「そうか…、怪我をしているのならこちらへ。手当をしよう」

「いや、構わん。そうたいした傷でもない」

「駄目だアーチャー。ちゃんと手当しないと。…俺の魔力が足りてないから、それすぐに治らないんだろ」

後半は小声で、士郎がアーチャーに問うた。眉間の皺を深めつつアーチャーはそれに無言を持って肯定した。
アーチャーが連れられ簡単な処置を受ける間、凜とセイバーは辺りを見渡す。

「…見たところ、そう文化が発展しては無さそうね。一昔前の米国か英国みたい」

「治安は、あまり良いとは言い難いようです。軍がこうも武装をしているというのは、先程の人物を捕らえる為にしてはいささか物騒ですね」

「でも、さっきのヤツ。あの小さい子みたいに、…錬金術だっけ? あの技―」

「誰が小さいってぇ!!?」

「きゃあ!」「っ!」

二人の会話に突如ものすごい勢いで乱入してきた少年を背後から鎧が羽交い締めにして取り押さえる。尚も鼻息荒く藻掻く少年を凜とセイバーはぽかんと見た。

「ごめんなさい。兄さんが驚かせてしまって」

「う、ううん。え、っと―」

「エドワード・エルリックだ」

「僕は弟のアルフォンスです。国家錬金術師で鋼の錬金術師って言えばそこそこ有名なんですけど…」

「あーと、ごめんなさい、私達、その、外国から来たばかりで、こっちの事情はあんまり…」

「そういえば、見ない格好だな」

「どこから来たんですか?」

「えー…、と…」

違う世界から来たなどと。どこまで言ったらいいものか。どう言ったらいいものか。そもそも信じて貰えるのだろうか。信じて貰えないだろうなぁ…。
思い悩む凜が助けを求めるように視線を士郎に向けると、なにやら大佐と呼ばれた人物と会話をしてた。向こうもどうやら同じような状況らしい、と思いきや。

「そう、外国から。来たばかりだというのに早々に物騒な所を見られて恥ずかしい。君に怪我は無いかい?」

「あ、いえ、大丈夫です」

「この国の治安を守る軍人としては情けないが、今はこの辺りも治安が良いとは言い難くてね」

「その、大佐、さん?」

「あぁ、私はロイ・マスタングという。君の名前は?」

「えっと、衛宮士郎」

「エミヤ・シロウ、この国には無い綺麗な響きの名前だね。今夜の宿は決まっているのかい? 是非、今夜は部屋に伺わせて頂きたいものだ。君の国の話を聞かせて欲しい。例えば、君の国の人は皆君のように美しい瞳をしているのか、とかね」

そこ光景に、凜とセイバーが凍り付く。エドワードとアルフォンスは呆れたようにそれを見た。口説かれている。口説いている。
しかも口説かれている方はその意図が全く分かっておらず、ロイの勢いに押され狼狽えるばかりだった。下手をすればうっかりそのまま言いくるめられて連れて行かれてもおかしくない。というか今まさに連れて行かれそうになっている。

「宿が決まっていないのなら、今夜は私の部屋にでも」

「何をぼけっとしているこのたわけが」

ロイが士郎の手を握ろうとしたところで、背後に現れたアーチャーが士郎の肩を掴んで引っ張った。頭にはガーゼが当てられ包帯が巻かれている。手当は済んだらしい。
士郎を手前に引き寄せたアーチャーがロイをじろりと睨んだ。

「おや、先約がある相手を誘ってしまうとは。不作法だったね、すまない」

「へ? 何の話だ?」

「……何か勘違いしていないか」

「…自覚が無いのか。ふむ、難儀だね」

「何やってんだよ大佐。見境無く誰でも彼でも口説くなあんた」

「くど…っ!?」

エドワードの横槍に肩をすくめるロイと、ようやく自分に話しかけていたロイの思惑に気付いた士郎。それにやれやれとアーチャーが溜息を付いた。

「お、俺は男だーっ!」

髪を逆立て憤慨する士郎を見てロイがふ、と方眉を上げる。そしておもむろに士郎のシャツの端を掴むとそのまま上に引っ張り上げた。露わになる腹、そして胸。

「っぎゃー!?」

「可愛らしいお嬢さん方。この街へは観光に?」

「…まぁ、そんな所かしら」

「少々道に迷ってしまいましたがね」

「よかったら街を案内させていただけないかな。見る所など何も無い街だが、美味しいレストランくらいは案内出来る」

矛先を凜とセイバーに向け、ロイがにこやかに誘いを掛ける。どうやら先程の一連の流れは彼の中で一切無かったことになったらしい。
腹を出したまま茫然とする士郎にアーチャーがそっと肩に手を置いた。

「…東洋人は、しばし年齢不詳と思われがちだ」

「にしたって性別まで間違われるこたぁ無いと思うぞ…」

「…」

それは着痩せするのと瞳が大きいのと童顔と背が…。言いかけた言葉は発されることはなく喉の奥で殺された。言ったが最後、ダメージはお互いに食らわされるのだ。
他人事では無かったが為のフォローも不発に終わり、二人並んで黄昏れてしまった。

***********

…っ、長ぇ…!
目標は「大佐に口説かれる士郎君とむっとする弓さん」のハズだったのに、何故か前回含め到達までにやたら時間が掛かったという。
口説き文句考えてるときすげぇ鳥肌立たよ。あと大佐が難しいねっ。
イシュヴァール人が「褐色の肌に赤い眼」って表現だけど、そこに「白い髪」が入っていたらもっと簡単に話が拗れてくれるのに。弓さん勘違いされまくれ。
上手いこと話の流れが続く気がしないからネタをシーン別に断片的に、って事になりそうです。
まだやる気かっ。既に程ほどに力尽きてますが…っ。
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